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皆さんは“火”といえば何を連想しますか??

 

 

花火・たき火・お料理にキャンプファイヤーなどなど、色々なものを思い浮かべることでしょう。

 

 

漫画紹介の前に、少しだけ昔話をしますと、私が初めて火に魅せられたのは、五歳の時、幼稚園のキャンプファイヤーでした。

 

 

火の神様に扮装した先生たちと、子どもたちで大きなキャンプファイヤーを囲んで、花火やマシュマロを焼くという内容だったのですが、火の神様がめちゃめちゃ怖くて、真っ暗な園舎の中から、ウル○ラ○ンみたいな平べったいお面が松明の火を持って暗闇の中を歩いてくる、しかも無言で・・・子どもにとってはトラウマものですよ!

 

 

そして、火の神様から「火は綺麗だけど絶対に触らないこと」と何度か注意を受け、運動場の真ん中に設置されたキャンプファイヤーに火が点ります。

 

 

恐怖の後に見た、大きな火は暖かく、そして柔らかなオレンジ色に包まれる感覚はひどく優しく、火の神様の注意がなければ、火の中へ飛び込みたくなるほど不思議と強烈な魅力がありました。

 

 

話を元に戻しましょう。

 

 

火はとても美しいものですが、同時に命を奪う危険な顔も持っていることを忘れてはなりませんし、私たちが報道等で見かける火は、人の命を手にかけている場合がほとんどです。

 

 

そんなわけで、今回は死の引き金になる火を題材にした大久保篤先生の『炎炎ノ消防隊』をご紹介いたします!

 

 

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今回とりあげる作品は?

 

いろは
MOB亭の常連客さんがおすすめや新刊コミックのレビューをしてくれるよ。
今回紹介してくれるのはこちらの作品!
火の用心、火の用心

 

by カエレバ

 

いろは
どんな内容なのか試しに読んでみたい方は以下のリンクからどうぞ!
炎炎ノ消防隊 第1巻 試し読みはこちらから!

あらすじ

 

 

太陽暦佰九拾八年、東京で一人の少年が消防官として配属され、特殊消防の役に着任しました。

 

 

彼の名は、森羅しんら日下部くさかべ・・・炎を体内から自在に出し入れできる第三世代と呼ばれる特殊能力者で、幼少期に謎の男に母と弟を焼き殺されてしまい、母と約束したヒーローになることを胸に仕事に精を出していました。

 

 

そんな彼が所属する“第八特殊消防官隊”は、ある年から突然起こり始めた人体発火現象による“ほむら ビト”が一般人を巻き込まないように鎮めるという役割を持つ新設部隊で、それぞれのメンバーも、元一般の消防士(無能力者)火を自在に扱える元軍人(第二世代と呼ばれている)シスター自称騎士王など個性的なメンバーが集まっています。

 

 

そんな中、第八の任務中に起こった不可解なトラブルを皮切りに、事件が起こっていきます。

 

 

森羅の家族殺しについて知る人物や、森羅を避けようとする幼少期の恩人、へらへらし続ける第八隊長、森羅は家族殺しの真相にたどり着けるだろうか・・・

 

 

感想(作者とジャンル)

 

 

今回は、まず作者さんについてからお送りしましょう。

 

 

恐らく、読者の皆さんもお気づきかと思いますが、この作者さんは以前アニメも放映された『ソウルイーター』シリーズの生みの親なんですね!

 

 

『ソウルイーター』といえば、連載当時あの『鋼の錬金術師』一色だった少年ガンガンの中で、見事二番手の人気を誇っていたスクエアエニックスの看板作品ですが、今回の『炎炎ノ消防隊』は少年マガジンに移籍して最初の連載作品のようです。

 

 

余談ですが、ハガレンの荒川先生も現在はサンデーに移籍して『銀の匙』を描いてますし、やっぱりヒット作が生まれると、より大きな少年誌に移るものなのでしょうかね・・・ゲフンゲフン

 

 

さて、大久保先生といえば、ファンタジー色の強い作品を手掛けてきており、今回の作品も舞台は東京となっていますが、背景はどこか明治・大正時代を思い出させる、レンガ造りの建物やカタカナ表記が目立ち、登場人物はモブキャラも含めて明治~現代に近い服装まで多種多様に及んでいました・・・消防服も明治時代のデザインでした。

 

 

ファンタジーというより、レトロな日本の都市部を再現してあって、私は愛知県犬山市にある明治村を思い出しました。

 

 

ということで、文明開化辺りの文化がお好みの方は背景や衣装を眺めるだけでも充分ニヤニヤできると、近代文学&近代文化大好きな私が保証します!

 

 

特に1巻の12ページの背景は、そのままA3サイズに引き伸ばして飾ってしまいたいほど麗しき背景ですよ!

 

 

ということで、内容に入らなくても、作者と冒頭の背景だけで読者をワクワクさせることができる大久保先生作品・・・恐るべし。

 

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感想(内容編)

 

 

まず設定からして、10代ならワクワク感に満ち溢れていただろうなと感じるものでした。

 

 

主人公の森羅は、幼い頃に家族を失ったことで緊張するとひきつった笑顔になってしまう、しかも家族殺しの犯人が能力を暴走させた森羅ということになっており、その表情と事件の事から〈悪魔の子〉と呼ばれてしまっていると設定されています。

 

 

あら、どこかで似たような話・・・そう、世界中を魅了する『NARUTO』の主人公うずまきナルトと境遇がよく似ていますね。

 

 

少年誌では、このような主人公の孤独が読者の心に響くんですよね・・・もちろん、共感ではなく羨望が読者の感情の中心になりますが。

 

 

他にも〈焔ビト=葬られる人=炎に焼かれるもの=火葬〉などの含みのある言葉遊びもいいアクセントになって、厨二病患者に面白い影響を与えそうな点もなかなか素敵だと思いました。

 

 

また、久しぶりに少年誌を読んでみたのですが、少年誌の漫画って1巻でものすごく風呂敷を広げますね。

 

 

出てくる登場人物がみんな怪しく見えるんですよね~、隊長さんとか、隊長さんとか、隊長さんとか!!!!!

 

 

過去を知っている風の男とか、明らかに主人公に冷たくしている上司とか、何故か家族の話で全く語られない父親の存在とか、もう怪しくていかにも腐女子ホイホイなキャラクターがいっぱいですよ。

 

 

あの大きな風呂敷こそが、少年たちに未知のワクワク感を生み出すとともに、腐女子の想像力を生かす余地となるわけですね!

 

 

ということで、1巻だけではまだどんな風に話が転がっていくのか全く見当がつかないというのが正直な感想でして、更に言うならば過去の大作にも似たような傾向があることから、今後の展開に大いに期待をしていきたいと思います。

 

 

まとめ+α

 

 

はい、ここからはおまけ程度のことなので、サラサラっと読んでくださいな!

 

 

読んでいて気が付いた小ネタ程度の事なのですが、人が突如燃えるという突飛な設定を最初に読んだとき、不謹慎ながら新幹線で自分の体に火を付けた老人の事を思い出しました。

 

 

調べてみると、掲載開始も事件のおよそ二週間後ということもあり、第1話の電車の中で男性が燃え、苦しみ悶えているシーンがより一層衝撃的なものとなりました。

 

 

また、第三話において、隊長が森羅たちに向かって、自分たちのやっていることは焔ビトの鎮静だが、これは発火した人を殺すということであると粛々と述べるシーンでは、火消すことと命を奪うことを結びつけていると読み取れ、一歩間違えたら他者の命を奪っていたかもしれない狭所での発火自殺が思い浮かんでくるようでした。

 

 

これだけ時が経ってからもそのように深読みできたということは、恐らく当時の読者にも似たような考えを持った方がいるのでしょう。

 

 

漫画作品というのは時に、作者が望もうとも望まざろうとも、その時代を反映する写し鏡となることがあります。

 

 

この作品の陰には“火”と“死”と“倫理”が上手く潜ませてありますから、もしかしたら読み進めていくにつれて作者のメッセージが強く表れてくるかもしれませんね・・・まあ、ただの妄想の可能性もありますが(笑)

 

 

では、今回はここまで!

 

また次回お会いしましょう!!

 

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